ECにはどんな種類があるの?特徴は?
EC導入の主な注意点とは?
EC導入・運用の予算として考慮するポイントは?
コロナの影響で売上が伸びないなぁ。。そろそろ、うちもショッピングサイト(ECサイト)を始めようか。
今はクラウドサービスが普及したおかげで、ECも安く簡単に始められるようになっているぞぃ!
それならやってみよう!早速検索っと、、、ん、BtoB向け?モール型??なんかいっぱい種類があるんだなぁ
一口にECといっても、実は大きく分けて4種類のECがあるんじゃ!業態や商品、商流によって選ぶべきECが変わるんじゃ!
コロナの影響でショッピングサイト(ECサイト)に挑戦する企業が増えています。
展示会がなくなったり営業のアポが取りにくくなったりと、対面での営業がやりづらくなった今、インターネットでの販売の方が売上が伸びやすいと言われています。
一方で、一口にECと言っても様々な形態が存在し、どのECをはじめたらいいかわかりにくくなってきました。
そこで、今回はECを大きく4つに分類し、それぞれの特徴をまとめました。EC導入を検討する際の指標にしてみてください。
ECカートは大きく分けると4種類
ショッピングサイトを始めるためには、ECカートを活用します。
ECカートとは「商品を表示し、配送先を決め、決済を完了するまでの様々な機能を備えたシステム」のことを指します。
仮にこれらの機能を1から作ろうとすると、膨大な時間とお金がかかってしまうので、現実的ではありません。そのためショッピングサイトを導入する場合、ECカートを利用するのが一般的です。
現在はECカートの種類も豊富で、それぞれにメリットとデメリットがあります。ECカートは大きく分けると4つに分類することができます。
ECカートは大きく分類すると【BtoB向けかBtoC向けか】という観点と【モール型か自社型か】という観点で分けることができます。それぞれの特徴について見ていきましょう。
BtoB向けとBtoC向けの違い
1つ目の大きな違いは「BtoB向けかBtoC向けか」です。簡単に違いを書くと以下になります。
一般的にBtoB向けECカートの方が導入や運用にかかるコストが高く、BtoC向けECカートの方がコストが安い傾向にあります。
理由は、BtoB向けECカートはBtoC向けECカートの機能に加えて、見積もりや掛け売りなどの企業間取引に必要な機能を備えているためです。
一方で、BtoB向けECカートはBtoC向けECカートに比べて、クーポンやポイントなどのキャンペーンに関する機能が少ない場合が多いです。
両者の違いを比較すると以下のようになります。
企業間の取引でブラックフライデーとかのセールはあまりやらないから、BtoB向けはキャンペーン機能が少ないのかもな。
セールよりも、BtoBの場合は付き合いの長さで業者ごとに価格が変わるのが普通じゃからのう。BtoB向けECには同じ商品でも顧客ごとに値段を変える機能があったりするぞぃ。
モール型と自社型の違い
1つ目の大きな違いは「モール型か自社型か」です。簡単に違いを書くと以下の通り。
モール型は、まるで大型ショッピングモールの中に自分のお店を出店するようなイメージになるので、このように呼ばれます。
モール型と自社型の最大の違いは、集客です。
モール型の場合、モール自体がセールやキャンペーンを行うため、勝手に集客をしてくれます。一方で自社型の場合、集客を自分で行う必要があります。
しかし、モール型の場合は販売価格に応じて「モールに支払う手数料」が発生することになります。そのため、自社型の広告費とモール型の手数料を比較して、どちらのコストを支払うべきか考えることが重要になります。
それ以外にも、いくつかの違いがあります。違いをまとめると、以下のようになります。
いきなり広告費を払うのは勇気がいるから、モール型からはじめようかなぁ。
小さく始めるならモール型と言われておるな。ただモール型の場合、顧客データを取得できないというデメリットがあるから、どちらを始めるかは、慎重に考えるべきじゃ!
ECを選ぶときの基準
ECカートの違いは何となく分かったが、結局うちの会社はどのECを入れたらいいんだろう
そんな社長のために、ECを選ぶときの大まかな基準をまとめておいたぞ。もちろん、細かい要件はよく社内で検討するんじゃぞ!
ECを選ぶときの、大きなポイントは以下になります。
①売上目標金額
モール型は売上金額に応じて手数料がかかるものが多いです。
一方で、自社型は初期費用がかかるものの、手数料はかからないものが多いです。
そのため、ECでの売上金額が多ければ多いほど、自社型の方がコストが低いと言えます。
売上目標金額に対して、モール型の場合に年間どのくらい手数料がかかるかを計算し、自社型を構築する際の初期構築費と比較して、改修できる年数を算出してどちらのECにするか決めましょう。
②顧客データの活用
一般的にモール型ECの場合は、顧客データを取得することができません。
というのは、顧客はモールに対して会員登録をするためであり、出店した店の会員登録をするわけではないためです。
一方で、自社型は顧客データを取得することができるため、会員登録した顧客に対して販促をすることができます。結果としてモール型と比べて自社型の方が顧客をリピーター化させることが容易です。
ただし、モール型の場合でも一度購入してくれた顧客に対してメールを送信できる機能もあるので、顧客データの活用範囲によってはモール型でも十分という場合もあります。
自社が取得した顧客データをどのくらい活用したいかによって、どちらのECにするか決めましょう。
③顧客ごとに価格や販売商品を変えたい
BtoB向けECは、企業間取引を想定しているため、同じ商品でも顧客ごとに価格を変えることが可能です。また「この顧客には○○商品を売りたくない」など、商品の公開設定もできます。
卸業との兼ね合いで取り扱い商品や価格を調整しないといけない場合は、BtoB向けECを選んだほうがいいです。
一方でBtoB向けECはデザインのカスタマイズや、キャンペーン機能に乏しいため、見栄えをよくすることが重要な場合はBtoC向けECを選んだ方がいいです。
複数のECに出店するときの注意点
どうせショッピングサイトを始めるなら、色んなモールに出店するってのもいいんじゃないか?
複数モールに出店してる企業もたくさんあるぞぃ。ただし、複数モールに出店する際には注意点があるぞぃ。
モール毎に集まっている顧客が異なるため、複数のモールに同じ商品を出店することで売上アップを狙う戦略があります。
ただし、複数モールに出店する場合には、いくつか気を付けなければならない点があります。
1点目は、在庫の管理です。
複数モールに同じ商品を出店するということは、それぞれのモール毎に在庫を確保する必要があります。
しかし適切な管理をしないと、売れないモールにはいつまでも在庫があって、売れてるモールは品切れで販売できないということがおきます。
また「実在庫は1個しかないのに、複数のモールで同時に商品が売れてしまって在庫がない」ということが起こる可能性もあります。
2点目は、顧客の管理です。
複数モールに出店すると、モール毎に顧客登録が発生します。すると、見かけ上の顧客は2名になっているが、本当は1名ということが起きます。
また、モール毎のポイントもバラバラに付与されることになるため、顧客によっては使いづらいポイントになってしまうという課題もあります。
その他にも、商品の管理やメールの管理など、複数モールに出店する場合は様々なことに考慮しないとミスが起こります。
こういったミスが起きないように、複数モールに出店する場合は、事前に運用方法について社内でよく検討する必要があります。
EC導入・運用の予算に対する考え方
どの形式のEC導入をするにしても、ECは始めただけで売上が立つものではありません。
ECを始めた後にも運用コストがかかってきます。具体的には、以下のコストがかかります。
以上のようにECを継続させるためには人件費がかかります。
始めるECの規模にもよりますが、最低でも1名はEC専任の従業員を付けることをおすすめします。
まとめ
ECサイトには大きく分けて2つの分類方法があり、それぞれ以下の特徴があります
分類①:BtoB向けか、BtoC向けか
分類②:モール型か、自社型か
複数のECを活用することで売上を上げることもできますが、複数のECを稼働させるためには在庫や顧客の連携を考慮する必要があるので、連携方法を工夫する必要があります。
また、ECの運用は結構手間がかかるので、ECを始める場合は社内にEC専任担当を付けることをおすすめします。
何もしないと売上は下がる一方だし、うちも気合を入れて始めるか!それにしても、うちの社員だけでできるかなぁ?
不安であればECの立ち上げはコンサルタントと一緒に始めるというのもいいぞぃ!コロナの影響でオンライン販売相談の窓口を設けている商工会なんかもあるから、聞いてみるのもいいのう。